東京オリンピック中止の見通しはない

東京オリンピックの日本選手団へのワクチン接種が「味の素ナショナルトレーニングセンター」で6月1日に始まった。初日は選手ら約200人が接種、7月中旬までに約1600人の選手、関係者が2回の接種を終える見通しだ。

日本選手団の総監督で、日本オリンピック委員会(JOC)の尾県貢・選手強化本部長は選手から「これで安心して競技ができる」との声があったと話した。

日本選手団へのワクチン接種もこの日から開始され、東京大会への準備は加速している。医療体制への負荷や感染状況の予測が難しいことを踏まえ「オリンピックが国民のためになるのか」などの危惧もあるが、官邸幹部は「オリンピック中止の選択肢はない」と言い切った。

「いよいよその時期が近ずいてきた」ある官邸幹部は豪州選手団の来日でと東京オリンピック開催に弾みをつけたい考えだ。加藤勝信官房長官は5月31日の記者会見で「大会が近ずいてきたということの実感にも繋がる」大会組織委員会幹部も「これから入国してくる選手のニュースが増えれば空気も変わってくるだろう」と見ている。

ただ、新型コロナウイルス感染症の収束は依然として見通せない。6月1日づけで経団連の新会長に就任した十倉雅和氏は、東京オリンピック開催について「いま政府がワクチンの接種を含めていろんな体制を作っている。それを見極めて安全で安心な体制が出来た上で実施する。そうでなければなかなか世論的に難しいものがある」と指摘した。

安全、安心を見極める判断材料として、医療体制の逼迫(ひっぱく)が緩和されることなどを挙げた。